ニュースの一瞬写す 新聞博物館で報道写真展

 新聞紙面を飾ったニュース写真で昨年を振り返る「2017年報道写真展」が横浜市中区の日本新聞博物館で開かれている。事件・事故やスポーツなどの現場で撮影した約300点を展示。20日には主催する東京写真記者協会の記者講演会も開かれた。

 同協会賞グランプリの「沖縄の視線」は沖縄全戦没者追悼式で、献花に向かう安倍晋三首相に視線を向ける沖縄県の翁長雄志知事と出席者の一瞬の表情を捉えた。同奨励賞スポーツ部門〈海外〉「400リレー、歓喜と衝撃と」は、世界陸上男子400メートルリレー決勝で銅メダルを獲得して喜ぶ日本選手と、足を痛めて立ち上がれないジャマイカのウサイン・ボルト選手を一枚に収めた。

 婚約内定の記者会見で見つめ合う秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さんの写真や、中学生プロ棋士の藤井聡太四段が歴代単独1位となる29連勝を達成し対局を振り返るカット、北朝鮮に拉致されて40年になる横田めぐみさんの母・早紀江さんと父・滋さんが記者会見に臨む姿も展示されている。

 記者講演会には「沖縄の視線」を撮影した東京新聞写真部の澤田将人さん(43)が「知事に加えて首相にもピントがくるようにしたため、広く撮ってすごいトリミング(画像の切り取り)した」と秘話を披露。「400リレー」を撮った産経新聞写真報道局の川口良介さん(33)は6台のカメラを使用したことなどを明かした。

 3月25日まで。午前10時から午後5時まで(入館は4時半まで)。入場料は一般400円、大学生300円、高校生200円、中学生以下無料。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌火曜休館)。問い合わせは同博物館電話045(661)2040。

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