夜のじどうかん 活性化のための居場所作り 22日(月)西鶴間に開設 大和市

「じどうかん」は昼間デイサービス施設として利用されており、リハビリなどで使用される卓球台なども置いてある

 親が夜遅くまで働いている子ども達のため、地域の中に「居場所」を作ろうと、市民団体「みなちかやまと」の牧野康子代表が動き出した。居場所の名は「夜のじどうかん」。1月22日(月)に開設する。

 開設のきっかけは牧野さんの実体験に由来する。

 かつて児童館に8年勤めていた牧野さん。放課後、立寄る子どもたちを閉館時間に追い立てるように帰すと、隣接する公園などで所在無げに時間をつぶす子どもたちを何度も目にしていた。「仕事から親が帰ってくるまでの居場所がない。でも公的な場所なので帰さなければいけない。その辛さ」から自ら居場所作りを思い立った。

 「夜の児童館」のような活動は、親の就労のため、家庭で夜、一人で過ごさざるを得ない子どもたちのため、親が帰宅するまでの間、家庭的な時間を提供する場として、全国でも広がりを見せている。

 しかし牧野さんは、子どもに限らず、親世代・シルバー世代も利用可能な「居場所」として開設する。「”児童館”ではなく”自同感”。『自分と同じに感じる』という共有・共感のための居場所作り」がテーマのため、あえてひらがなで『じどうかん』とした。

 「子どもと同様に親もストレスを発散したり、弱音を吐いたりする場所が必要」と牧野さんは力説する。「子どもと同様、親も『一人で子どもを待たせている』ストレスがある。そんな中、子どもがわがままな言動や行動をすると、自分は頑張っているのに、と暴力やネグレクト(育児放棄)に走ってしまう。そんな時にちょっと立ち寄って、新たな気持ちで子どもたちと笑顔で向き合える場になれば」と牧野さんは話す。

 「じどうかん」は、西鶴間のデイサービス施設「ハッピー鶴間」を借りて行う。開館は毎週月・金・土曜の週3日、午後6時から10時。登録制で1時間500円。食事の持ち込みや調理は可能だが、「じどうかん」で提供はしない。アルコールは持ち込み不可。施設内は禁煙。

 施設に隣接する西鶴間小、南林間小、南林間中、大和中が主な対象だが、制限はない。「放課後児童クラブだけでは足らないという親のケアになる」ことで、地域活性化の一貫にもなると牧野さんは語る。

 申込み・問合せは牧野さん【携帯電話】080・3150・4150またはハッピー鶴間【電話】046・283・3900。

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