「夜間中学もっと知って」 県教委がニーズ調査 厚木市

 神奈川県が中学校夜間学級の設置ニーズや希望する学習内容などについてアンケート調査を行っている。調査対象は義務教育未修了者、入学希望の既卒者、不登校となっている生徒(横浜・川崎市在住者のぞく)。

 アンケート用紙は市内では市役所、各地区市民センターやアミューあつぎ6階などに設置されているほか、神奈川県教育委員会のホームページからも回答可能。実施は1月25日(木)まで。詳細は県のホームページで確認できる。

厚木の自主夜間中学代表に話を聞く

 県内の公立の夜間中学は2校のみ(横浜市と川崎市)。厚木市には自主夜間中学「あつぎえんぴつの会」(岩井富喜子代表)がある。同会は2013年発足。現在生徒数は10代〜80代の25人。厚木はもとより海老名、座間、大和、東京福生市などから、日本人だけでなく外国籍の生徒もいる。学習日は毎週木曜日。スタッフは約10人がボランティアとして携わっている。

 発足当初は学習場所の確保もままならなかったが、活動が知られ、評価が高まるにつれ、理解の輪が広がった。現在は市の施設を無料で借りられるように。

 同会には前文部科学事務次官の前川喜平さんもスタッフとして参加しており、昨年11月には夜間中学を知ってもらうための映画上映と前川さんの講演会も開催し、大きな注目を集めた。岩井さんは「夜間中学の存在をまず知ってほしい。そして、学び直したい人はアンケートに答えてほしい。学び直したい人を知っている人は、その人に教えてあげてほしい。声が大きくなれば、夜間中学の設置につながる」と話した。

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