<レスリング>高橋侑希(ALSOK)が日本スポーツ賞を受賞、1956年以来の男子の「大賞」受賞へ向けて新たな決意

日本スポーツ賞・競技団体別最優秀選手賞を受ける高橋侑希(ALSOK)

 1951年にスタートした読売新聞社制定の日本スポーツ賞の表彰式が1月22日、都内のホテルで行なわれ、レスリング界から昨年の世界選手権・男子フリースタイル57kg級を制した高橋侑希(ALSOK)が競技団体別最優秀賞に選ばれ、表彰された。

 高橋は、今年に入ってからテレビ朝日のビッグスポーツ大賞、東京スポーツ新聞社プロレス大賞・レスリング特別賞に続く3度目の表彰式出席。表彰を受けた47競技団体の中で数少ない世界王者であり、式のあとは報道陣からの囲み取材をリクエストされるなど、すっかりスポーツ界の“顔”へ。「式の流れとかが分かるようになりましたね」と“表彰式慣れ”した様子で、「またもらいたい、という気持ちになります」と、モチベーションの高揚に役立っている。

 ただ、今回もらった賞は各競技団体の推薦によって受賞が決まるもの。2007・10年の吉田沙保里、2015・16年の伊調馨がそれそれ受賞した大賞のように、選考委員の厳選な審査・選考によって受賞が決まったものではない(今年の大賞は陸上100メートルで日本人初の9秒台をマークした桐生祥秀選手)。

表彰式後のパーティーでは、ステージに呼ばれてインタビューされた

 「今度は、大賞を受けるような成績を挙げたい」ときっぱり。レスリングの男子選手で大賞を受賞したのは、チーム受賞(2012年ロンドン・オリンピック・チーム)を別にすれば、1956年の笹原正三(日本協会・前会長)までさかのぼる。

 東京オリンピックへ向けて、どの競技も強化して好成績を残しているだけに、世界選手権を勝ち続け、オリンピックで勝つくらいでなければ大賞は手に入るまい。「レスリングは女子が強いとみんな知っている。今回、男子も頑張っていることを知ってもらった。これを弾みに、来年以降も勝ち続けたい」と、気持ちを新たにしていた。

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