大雪が帰宅の足直撃 横浜で16センチ

 発達する低気圧の影響で県内は22日、広い範囲で大雪となった。横浜では午後8時現在で16センチの積雪を記録。神奈川新聞社の集計では、男女40人以上が歩行中に転倒するなどして負傷した。県などは早めの帰宅や外出の抑制を呼び掛けたが、夕方を中心に交通機関が乱れ、各地に影響と混乱が広がった。

  横浜地方気象台は県内全域に大雪警報を発表。23日にかけて路面の凍結などに注意するよう呼び掛けた。県内に大雪警報が発表されるのは、2014年2月以来。

 各消防によると、雪の影響による負傷者は▽川崎市12人▽鎌倉市8人▽相模原市7人▽厚木市5人▽横浜市3人▽藤沢、大和、海老名市各2人▽平塚、南足柄市、愛川町各1人−など。大半が歩行中の転倒だが、相模原市や南足柄市では雪かき作業中に屋根などから転落したケースもあった。

 鉄道はJR東日本が東海道、横須賀、京浜東北・根岸、横浜など各線の本数を減らし、京急や東急、小田急など私鉄もダイヤが乱れた。主要駅を中心に帰宅客があふれ、横浜、武蔵小杉駅では入場規制も行われた。横浜駅を利用する川崎市多摩区の男性会社員(45)は「会社から早く帰宅するよう指示があった。電車が動いているうちに帰ることにした」と家路を急いでいた。

 東名高速道路の東京−厚木間や横浜横須賀道路、横浜新道、小田原厚木道路、新湘南バイパス、箱根新道などが通行止めとなった。箱根町は帰宅困難となった観光客らのために避難所を開設した。横浜市内では路線バスの事故もあった。23日も交通機関に影響が残る見込み。

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