〔草津白根山〕本白根山で噴火発生 火口周辺警報(噴火警戒レベル3)を発表(1/23)

気象庁地震火山部は23日11:50、草津白根山に火口周辺警報(噴火警戒レベル3 入山規制 引上げ)を発表しました。本白根山では、23日09:59に鏡池付近で噴火が発生したもようです。東京工業大学の観測によれば、鏡池付近から1km以上飛散する噴石が確認されています。
本白根山鏡池付近から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

草津白根山では、2014年6月から火山活動が活発化し、一時噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げられていましたが、2017年6月に噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)に引下げられていました。

■対象市町村(火口周辺で立入規制等の警戒の対象となる)
・群馬県:嬬恋村、草津町

■噴火警戒レベルとは
火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や、とるべき防災対応を以下の5段階に区分して発表する指標で、避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なります。
・レベル5(避難):危険な居住地域からの避難等が必要。
・レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。
●レベル3(入山規制):登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。【現在の草津白根山の噴火警戒レベル】
・レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。
・レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

◆草津白根山:最近の火山活動の状況
<2007年>
・12/01 噴火予報開始 噴火警戒レベル1

<2008年>
・7月以降、湯釜火口内の北壁に局所的な高温部分が確認され、水釜火口の北側斜面で新たな噴気も確認されるなど、熱活動の高まった状態に

<2009年>
・04/10 山頂火口から概ね500mの範囲に影響を及ぼすごく小規模な火山灰等の噴出の可能性と発表 噴火警戒レベル1は継続

<2014年>
・3月以降、湯釜付近及びその南側を震源とする火山性地震が増加し、地殻変動観測で湯釜付近の膨張を示す変動を確認
・5月以降、湯釜近傍地下の温度上昇を示すと考えられる全磁力変化を確認

・06/03 火山活動が活発化しており、今後、小規模な噴火が発生する可能性があるとして、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げ

<2015年>
・02/23 02:00頃から湯釜付近を震源とする火山性地震が急増 1日当たりの火山性地震の回数が50回を超えたのは、前年8月5日以来

<2017年>
・06/07 14:00 噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)引下げ

<2018年>
・01/23 09:59 傾斜変動を伴う振幅の大きな火山性微動を観測 本白根山鏡池付近で噴火発生
     11:05 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げ
     11:50 鏡池付近から1km以上飛散する噴石を確認したとして、噴火警戒レベル3(入山規制)に引き上げ

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