共英製鋼のベトナム港湾事業、TVP社が開港式 政府関係者など300人出席

 共英製鋼(社長・森光廣氏)は22日、ベトナム南部・ホーチミン市近郊のバリア・ブンタウ省フーミーで、港湾事業子会社のチー・バイ・インターナショナル・ポート社(TVP社、社長・木下勝之氏)の「開港式」を開催した。

 共英の高島秀一郎会長、森社長ら役員、ベトナム政府関係者、在ホーチミン日本国総領事、商社や鉄スクラップ業者など総勢300人が出席して2月からの操業開始に向けて開港を祝った。

 TVP社は、至近にある共英製鋼の電炉鉄筋・線材子会社、ビナ・キョウエイ・スチール社(VKS社)向けの鉄スクラップを陸揚げ供給するほか、今後、同じ地区にある他電炉メーカーも含めてスクラップや製品の輸送を担う。

 港湾設備は、敷地25・8ヘクタール(総敷地面積42・2ヘクタール)に5万トンのパナマックス級船舶が着岸できる主岸壁(長さ300メートル・水深14メートル)のほか、5千トンや2千トンの内航船用バージバース(同315メートル)、岸壁クレーン2基、倉庫2棟などを設置。日当たり5千~7千トン、年間250万トンの荷さばきを行っていく。

 式典で挨拶した高島会長は「1997年に会社設立し、多くの困難があったが、ベトナム政府やバリア・ブンタウ省政府の支援を頂き、きょう開校式を迎えられた。チー・バイ地区の貨物輸送が増大する中、ベトナム南部の物流基地としてベトナムおよびアセアン経済にも貢献したい」と述べた。(ベトナム・ホーチミン発=小林利雄)

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