米アルミ協会、政府に産業保護要求 商務省の報告書提出受け

 トランプ米国大統領が商務省から「アルミ輸入が米国安全保障に及ぼす影響に関する調査結果」を受け取ったことを受けて米国アルミニウム協会(AA)は21日、改めて米国アルミ産業の保護を求めた。ハイディ・ブロックAACEOは「商務省の報告書はアルミ産業が国家の安全を確保する上で重要な役割を持っていると指摘している。アルミ業界全体に適切な利益をもたらす救済措置を求めるもので、歓迎している」と声明を発表した。

 AAは商務省の報告書に関連し、米国大統領に向けて救済策に盛り込むべき4項目を提言。(1)中国の過剰生産に対処することを念頭に、米国内の生産や雇用への影響を避けるべきである(2)対応策は、米国のアルミ生産者を支援しつつ、カナダやEUといった重要な貿易国との関係の妨げになってはならない(3)対応策は米国のアルミ産業のニーズに則する必要があり、加工業者へもメリットがあるものにすべきである(4)中国からの直接輸入のみではなくベトナムやインドネシア、マレーシア、タイといった第三国からの輸入に対しても監視システムを採用すべきである―とした。

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