藤嶋さんが小学生に「光触媒」を解説 川崎

 東京理科大学長の藤嶋昭さん(75)(右端、川崎市中原区在住)=は22日、同区北谷町の市立玉川(ぎょくせん)小学校を訪れ、長年研究している「光触媒」の出前授業を行った。藤嶋さんは、子どもの理科離れを懸念して年間80回程度、全国で出前授業を行っているが、昨年11月の文化勲章受章後に市内で行うのは初めて。

 6年生約110人を前に藤嶋さんは「空はなぜ青いか、雲はなぜ白いか」など、日常の何げない疑問について科学の観点から解説。50年前に発見した光触媒についても、晴天時の日光と雨天時の雨水によって汚れを分解・洗浄する効果や活用例などを説明した。その後、県立産業技術総合研究所の職員らが、光を当てると焼き肉のたれの臭いが消えたり、湯気を当てても鏡が曇らなかったりと、光触媒の効果を示す実験を披露した。

 寺崎龍之介君(12)は、「光を当てるとスタンプの絵が消えたのが、すごく不思議だな、と思った。理科がますます好きになった」と話していた。

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