作ろう“夢”のツリーハウス 住民ネット「あっと!さ@琴海」 知恵と労力集めて挑戦 メンバー外も参加

 長崎市琴海地区の有志でつくる「グリーンツーリズム長崎 あっと!さ@琴海」が、ツリーハウス・プロジェクトに乗り出した。樹上の居住空間を一から手作りしようと、大人たちが目を輝かせながらチャレンジしている。

 「あっと!さ@琴海」はグリーンツーリズムに取り組む事業者や住民のネットワーク。ツリーハウスの建築は、訪れた人に野性味あふれる自然体験を楽しんでもらい、グリーンツーリズムの魅力を広げようと企画した。メンバー外からも参加者を募集してワークショップを開催、知恵と労力を集めて作業を進める。

 1戸目は、「あっと!さ@琴海」代表の福岡洋典さん(64)が長崎市長浦町で営むオリーブ農園の隣接地に建築する。21日に第2回ワークショップを開催、10人ほどの参加者が高さ15メートルほどのクスノキの周囲で下草刈りや整地作業に精を出した。根元から約4メートルの高さに6畳ほどの広さのハウスを作る方針で、具体的な工法などを検討している。

 メンバー外から参加した元工業高校建築科教諭の杉原修二さん(66)=同市上西山町=は「ツリーハウスの魅力は、高いところから景色を見晴らしてトム・ソーヤーみたいな冒険心を味わえるところ。みんなでアイデアを出しながら作っていくのは楽しそう」とにっこり。建築の専門家として期待されている戦力の一人だ。

 完成時期は未定だが、後には2戸目、3戸目の計画が控えている。2戸目は吉川栄二さん(67)が同市琴海戸根町で運営する「清流と棚田の里」に、3戸目は同市琴海大平町で「アトリエ東西望(あずませいぼう)」を運営する東廣幸さん(62)が海上のいかだハウスとして建築予定。「訪れた子どもたちを楽しませたい」と口々に語る参加者自身が、この取り組みを少年のように楽しんでいる。

「あっと!さ@琴海」がツリーハウスを作るクスノキ。参加者が下草刈りや整地作業に取り組んでいる=長崎市長浦町
ツリーハウスの工法などについて話し合う参加者=長崎市長浦町

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