熊本大など4者、マグネ合金解析で成果 硬さの起源見出す

 熊本大学など4者はこのほど、KUMADAIマグネシウム合金を解析し、硬さの起源を見出したと発表した。

 同大が開発したKUMADAIマグネは軽さに加えて優れた耐熱性や難燃性、機械的強度を併せ持つ合金。航空機や地下鉄の構造材などで特長を生かせる。今回の研究成果は新たな金属製構造材料の開発に関する指針を与える内容として期待される。

 発表したのは熊本大学のほか福岡大学、大阪大学、高輝度光科学研究センター。今回の成果は大型放射光施設のスプリング8を用いた実験で、不純物がマグネシウム合金の硬さに与える影響をミクロに解明することに成功したもの。マグネシウム材料の力学的機能の解明に貢献するとともに、高価な希少金属イットリウムを含まない新たな軽量金属構造材料の開発に指針を与えることが期待されている。

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