DJIが「Mavic Air」を発表 操縦性能も撮影機能も魅力的な小型ドローン DJI JAPAN 株式会社(東京都港区)は、都内で最新ドローンMavic Airの発表会を開催した。折り畳み式のアームにより、携帯性に優れ4K動画を撮影できる3軸ジンバルのカメラを装備した430gのドローンの魅力をデモンストレーションも交えて紹介した。

会場の注目を集めるMavic Air=1月25日、東京都港区芝公園

 Mavic Airの発表会には、DJI JAPANのシニアマーケティングスペシャリストの丸川英也氏が登壇し、開発のコンセプトを説明した。Mavicシリーズの最新モデルとなるAirは、DJIのドローンに搭載されてきた高性能な撮影能力と、各種のセンサーと連動した安全性に、Mavic Proで実現した携帯性を追求した最新モデル。3軸ジンバルに支えられ4K動画を撮影できるカメラは、1/2.3インチのCMOSセンサーと35mm判換算で24mm相当のF/2.8レンズを搭載している。HDRアルゴリズムによる鮮やかな12メガピクセルの静止画も撮影できる。4K動画は、30fpsで最大ビットレートは100Mbpsに対応する。また、1080p/120fpsのスローモーション撮影も可能。本体には、8GBのストレージを内蔵し、microSDカードも利用できる。PCとはUSB-Cポートで接続できる。バッテリーは交換式で、最大21分の飛行が可能。安全性の面では、FlightAutonomy 2.0(フライトオーノミ)が装備され、7台のビジョンシステムと赤外線センサーにより、周辺環境の3Dマップを作成し、正確なホバリングと高精度な衝突回避を実現する。前方と後方のデュアルカメラビジョンシステムは、最大20m先までの障害物を検知できる。屋外での操作では、Advanced Pilot Assistant System(APAS:高度操縦支援システム)により、障害物を能動的に自動で回避する。飛行性能は、最大10m/sまでの耐風性と海抜5,000mまでの浮上が可能で、Sモードでは最大時速が約68.4kmに達する。
 そして、携帯性の面ではMavic Proよりも小型で430gと軽量になり、専用コントローラーもコントロールスティックを取り外して、コンパクトに折りたたんで携帯できるようになった。

Mavic Air

 発表会の会場では、丸川氏によるデモンストレーションも行われた。Mavic Airはジェスチャーによる操作性がSparkよりも進化している。地面に置いた機体に対して、手のひらを向けると自動的にプロペラが回転(ARM)して浮上する。ホバリング後は、手のひらの動きに合わせて機体を左右や上下に移動させられる。両手を開くと、最大で6mの距離まで遠ざかる。その状態でも、手のひらで機体を操作できる。そして、片手でピースサインをすると、写真の撮影ができる。両手でフレームの形を作ると動画の撮影を開始し、もう一度フレームを作ると録画を停止する。会場でデモンストレーションの様子を見ていたDJIの販売代理店の担当者は、その反応の良さや飛行性能の安定性について、Sparkよりも数段進化している、と感想を漏らしていた。
 さらに、デモンストレーションは行われなかったが、ビデオ撮影のインテリジェント機能のQuickShot(クイックショット)では、Sparkにも搭載されているRocket(ロケット)やDronie(ドローニー)にCircle(サークル)とHelix(ヘリックス)に加えて、新たに被写体の後方に上昇してパノラマ撮影を行うAsteroid(アステロイド)と、楕円状に上昇しながら被写体の周辺を周回するBoomerang(ブーメラン)が追加された。
 発表会の最後には、プロツーリストのAOIさんが登壇し、Mavic Airをパラオでいち早く体験した印象を語った。以前から、旅先にPhantomなどを持ち込んでいたAOIさんにとって、Mavic Airのコンパクトさと撮影性能は、旅の楽しみを広げるものになるという。
 そして、発表会が終わると体験会が催され、ドローンタイムズの副編集長も、ジェスチャーによる操作に挑戦していた。
 Mavic Air は、オニキスブラック(黒)、アークティックホワイト(白)、フレイムレッド(赤)の3色がある。販売価格は、104,000 円(税込)で、機体、バッテリー、送信機、キャリーケース、プロペラガート(1 組)、プロペラ(4 組)がセットになる。また、Mavic Air Fly More コンボの販売価格は、129,000 円(税込)で、機体、バッテリー(3 個)、送信機、トラベルバッグ、プロペラガード(1 組)、プロペラ(6 組)、バッテリー充電ハブがセットになる。さらに、Mavic Air には、賠償責任保険が1 年間無償付帯される。(※要登録)
 Mavic Air の先行予約は、DJI 公式オンラインストア、DJI 認定ストアおよびDJI 正規販売代理店にて、1 月24 日より開始され、予約販売品の出荷開始は1 月28 日を予定している。

体験会でジェスチャーで簡単に操作する女性参加者。
パラオを旅行して、Mavic Airで撮影した美しい映像を披露したプロツーリストのAOIさん。
当サイトの副編集長も写真撮影モードの“Vサイン”を作り、Mavic Airに向かって決めポーズ。

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