豊田通商、高精度衛星測位技術持つマゼラン社に出資

 豊田通商は25日、センチメートル級の高精度衛星測位技術を持つマゼランシステムズジャパン(本社・兵庫県尼崎市、社長・岸本信弘氏)に出資し、自動車や建設機械の自動運転分野で高精度測位技術を活用するなどの協業を開始すると発表した。マゼラン社の持つ測位技術を産業用、民生用に拡大することで新たなビジネスを創出し、高齢化社会や人手不足問題の解決につなげる。

 マゼラン社の高精度測位技術は、日本版GPSといわれる準天頂衛星システム「みちびき」に使われている高精度単独測位受信機を世界で初めて開発・販売した会社。

 今回、豊通は同社への出資を通じ、この技術を自動車や農機・建機の自動運転システム向けにグローバル展開していくとともに、同技術を活用したさまざまなサービスを創出、「高精度衛星測位ビジネス」という新しい市場を発展させていく計画。

 具体的には、車線単位の渋滞情報配信やV2X(車車間・路車間通信)などのITS(高度道路交通システム)サービス、ドローンや自走ロボットを活用した宅配などの無人化サービス、農機・建機の自動化によるスマート農業などを検討する。

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