キングスカイフロント 来月上旬に協議会発足 イノベ創出へ 地域課題にも着手 川崎市川崎区・川崎市幸区

新しいイノベーションや産業の創出に期待が高まるキングスカイフロント

 川崎区の殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」に進出した企業や研究機関、大学などが協議会を来月上旬に立ち上げる。新しいイノベーションや産業の創出に向け、まずは顔の見える関係づくりを図るのが狙い。地域課題にも取り組み、防災対策などを視野に入れる。

 キングスカイフロントは、最先端のライフサイエンス(生命科学)や環境分野を中心に、研究開発から新しい産業を創出するオープンイノベーション拠点。川崎市ではこれまで企業や研究機関、大学の誘致活動とともに施設整備を行ってきた。昨年10月11日時点で58機関が進出。昨年秋口ごろからは、ぺプチドリームや日本アイソトープ協会で運営が始まり、今月には国立医薬品食品衛生研究所も本格稼働する予定となっている。「研究者が集結し、強力に取り組みが進められる」(川崎市)ことから協議会を立ち上げることになった。

 市によると、幸区新川崎では2012年、新川崎・創造のもりを中心に「新川崎地区ネットワーク協議会」が発足し、企業や大学研究機関が情報交換などの交流を進めている。市は「新しい産業やイノベーションを次から次へと生み出すには顔の見える関係づくりが重要」と協議会の役割に大きな期待を示す。関係者によると、情報交換会のほか、防災対策といった地域課題の解決にも取り組むほか、実行委員会形式で実施してきた夏の科学イベントも協議会主催で行うとしている。

LiSEにATM開設

 川崎信用金庫と横浜銀行のATM(現金自動預け払い機)がキングスカイフロント「川崎生命科学・環境研究センター(LiSE)」に開設される。来月中旬頃稼働する。市によると「LiSEにはランチが堪能できる場所もある。ATMとともに利用してほしい」と地域住民に呼び掛ける。

© 株式会社タウンニュース社