【高校野球】21世紀枠で出場の滋賀・膳所は京大現役合格29人の超進学校

21世紀枠で出場の滋賀・膳所は超進学校

1898年に滋賀県第二尋常中学校として開校、2006年からスーパーサイエンスハイスクールに指定

 阪神甲子園球場で3月23日から13日間に渡って熱戦が繰り広げられる第90回記念選抜高校野球大会の出場36校が26日、日本高野連から発表された。90回記念大会ということで、例年の32校から東北、北信越、東海、中国で出場枠が1校ずつ増枠され、史上3度目の春連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)や、明治神宮大会を制した明徳義塾(高知)などが選出された。

 出場校発表の中で例年、注目を集めるのが2001年から始まった「21世紀枠」の選出校。文武両道や地元密着の部員構成、部員不足や廃校の危機といった困難な条件の克服や地域貢献など、他校の模範となるべき要素を選考基準に加え、選ばれるもの。今大会は初出場となる秋田の由利工、佐賀の伊万里、そして、選抜は59年ぶりとなる滋賀の膳所(ぜぜ)の3校が選ばれた。

 その中でも大きな反響を呼んだのが膳所高。全国的に見ても「超」がつくほどの進学校なのである。

 滋賀県大津市膳所にある県立高校。1808年に開校した膳所藩の藩校・遵義堂の跡地に、1898年に滋賀県第二尋常中学校として開校した。2006年度からは文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールに指定されている。

京都大29人だけでなく、大阪大19人、神戸大17人など難関国公立大に多数の合格者

 高校入試時の偏差値は72から76とされており、これは滋賀県内の高校でトップクラス。普通科10クラスと理数科1クラスに分かれており、約1300人の生徒がいる。平成29年度の入試実績を見ると、東京大は1人だが、京都大に29人、大阪大にも19人、神戸大に17人と、難関国公立大学に数多くの現役合格者を送り出している。

 昨秋の滋賀県大会ではベスト8に進出。準々決勝で1-3で近江に敗れたが、その近江が近畿大会でベスト4まで勝ち上がった。北海道の函館工、群馬の藤岡中央、岐阜の大垣西、福井の金津、山口の下関西、高知の高知追手前を加えた9校が候補に挙がる中で、朗報が届いた。

 甲子園出場は春夏合わせて40年ぶり6度目、選抜は59年ぶり4度目の出場。2018年は創立120年の節目の年となる。全国的に見ても有数の進学校である膳所高校。「遵義」「力行」を校訓に掲げ、文武両道を進む膳所高校の聖地での戦いに注目したい。

(Full-Count編集部)

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