若い力でスタートダッシュ 8分16秒の貯金つくる

 若手中心のスタートダッシュが奏功した。西彼・西海は大学生7人、高校生4人を配置し、11区間中5区間で区間賞を獲得。2位長崎に8分16秒差をつける日間首位で、2連覇へ好発進を切った。辻川総監督(満寿美観光)は「冷たくて強い向かい風が吹く中、よく走ってくれた」とねぎらった。

 前半6区までを終え、2位との差は3分41秒。もっと広げたいところで、再スタートの7区松下(大崎高)が「いい位置で持ってきてくれた」(辻川総監督)。中学時代はバスケットボール部。「左腕が振れない独特のフォーム」だったが、こつこつと努力を重ねて成長した。初出場ながら、大学生や社会人を抑えて区間2位でつないだ。

 この流れを箱根駅伝10区区間5位の江島(国学院大)が加速させた。2年連続で任された8区を中間点までは区間新に迫るペースで快走。後半は向かい風の影響で失速したが、後続との差を4分1秒から7分27秒まで広げた。昨年の自身のタイムも1分2秒縮め、「記録を狙っていた。もっと差も広げたかった」と悔しがった。

 6区で区間賞を獲得した新井(拓大)も「ペースをつくれず、ふがいない走りだった」と納得いかない様子。第2日は、さらなる好記録を目指す構えだ。辻川総監督は「長丁場できつい日になる。それぞれの区間で昨年のチーム記録の更新を目指してほしい」と注文をつけた。過去の自分たちを超えた時、前回王者は再び独走態勢に入る。

西彼・西海の7区松下(大崎高、右)から8区江島(国学院大)にたすきが渡る=佐世保市

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