あのスタントンより上位指名だった大砲も ロッテ2018年の助っ人陣容

今季ロッテに加入するドミンゲス(左)とシェッパーズ【写真:Getty Images】

昨季は極度の貧打に喘ぎ、借金32の最下位に終わったロッテ

 54勝87敗2分の借金32、首位ソフトバンクに39ゲーム差の最下位と屈辱的な数字が並んだ2017年のロッテ。開幕から極度の貧打に喘ぎ、45試合目までチーム打率は1割台に沈んだ。5月16日には自力優勝の可能性が消滅し、シーズン10勝に到達したのは40試合目になってからと、散々なシーズンとなった。

 オープン戦では12球団1位の成績を残したが、シーズンが始まると、期待されたパラデス、ダフィーの助っ人がサッパリ。シーズン中にサントス、ペーニャと補強に出たが、チーム成績を一気に浮上させるだけの効果は上がらなかった。成績低迷の責任を取り、伊東勤監督は指揮官を昨季限りで辞任。新たに指揮官の座を任されたのは、昨季限りで現役を引退した井口資仁だった。

 井口新監督の下で、新たに船出する新生ロッテ。パラデス、ダフィー、サントスとは契約を更新せずに放出し、2018年から外国人枠を外れるため残留が見込まれていたスタンリッジとも契約を延長しなかった。

 新シーズンに向けて、新助っ人としてオルモス、ボルシンガー、シェッパーズの投手3人と、ドミンゲスの野手1人を獲得。昨季は外国人の補強が結果的に“失敗”に終わっており、2018年は同じ轍は踏めないところだろう。ここでは、そんなロッテの2018年の助っ人陣容をおさらいしてみよう。

オルモス、ボルシンガーは先発候補、シェッパーズはクローザー候補

○新加入
エドガー・オルモス投手
2017(3A)29試合(6先発)9勝3敗4セーブ 防御率2.68
MLB通算11試合(2先発)1勝1敗0セーブ 防御率5.21
3A通算124試合(8先発)16勝11敗6セーブ 防御率3.11
 2008年にマーリンズでプロのキャリアをスタートさせ、2013年にメジャーデビューした左腕。2015年にはマリナーズへ移籍し、オリオールズ傘下、レッドソックス傘下を渡り歩き、2018年からロッテに加わる。メジャーでの登板は2013、2015年の2年11試合だけ。2017年はレッドソックス傘下3Aで29試合に投げて9勝を挙げた。近年では中継ぎでの登板が主となっているが、ロッテは先発での起用を見込んでいる。

マイク・ボルシンガー投手
2017(ブルージェイズ)11試合(5先発)0勝3敗0セーブ 防御率6.31
2017(3A)16試合(5先発)4勝2敗1セーブ 防御率1.70
MLB通算48試合(41先発)8勝19敗0セーブ 防御率4.92
3A通算80試合(54先発)25勝20敗1セーブ 防御率3.73
 2010年のドラフトでダイヤモンドバックスに加入してキャリアをスタートさせた右腕。ドジャース、ブルージェイズを経てロッテに加わる。2014年にメジャーデビューし、9試合で先発するなど10試合に登板。ドジャースに移籍した2015年にはメジャーで21試合に先発している。オルモスとともに、チームはローテの一角を担う先発として期待を寄せている。

タナー・シェッパーズ投手
2017(レンジャーズ)5試合0勝1敗0セーブ 防御率6.75
2017(3A)31試合1勝3敗3セーブ 防御率4.84
MLB通算180試合12勝7敗3セーブ 防御率4.23
3A通算121試合5勝10敗22セーブ 防御率4.58
 オルモス、ボルシンガーとは対照的にリリーフタイプの右腕。2009年のドラフトによりレンジャーズに入団し、3年目の2012年にはメジャーデビューを果たして39試合に投げた。翌2013年にはキャリアハイとなる76試合に登板すると、ダルビッシュ有の離脱などもあって2014年には開幕投手も務めた。その後は故障もあって成績が下降。2017年はメジャー5試合登板に終わっていた。ロッテサイドはクローザーとして起用する見通し。

2007年のドラフトでマーリンズに1巡目指名されたドミンゲスはメジャー通算42本塁打

マット・ドミンゲス内野手
2017(3A)116試合424打数112安打16本塁打67打点 .264
MLB通算362試合1272打数294安打42本塁打152打点 .231
3A通算570試合2113打数558安打65本塁打314打点 .264
 2007年のドラフト1巡目(全体12位)でマーリンズに指名され、期待の星だった。この年のマーリンズの2巡目指名は、今やMLB屈指の打者となったジャンカルロ・スタントン。4年目の2011年にメジャーデビューを果たし、2012年途中にアストロズへ移籍した。2013年には152試合に出場して打率.241をマークし、21本塁打を放っている。2014年も16本塁打で2年連続2桁本塁打。その後はマイナー生活がほとんどだが、2018年、ロッテの打線の核を担うべき選手だろう。

○残留
チェン・グァンユウ投手
2017:27試合3勝4敗0セーブ4ホールド 防御率3.29
NPB通算(4年)49試合9勝9敗0セーブ4ホールド 防御率3.51
台湾の国立体育大学から、2011年にDeNAに入団。2012年からは育成契約となり、2014年途中に支配下に復帰した。だが、その年のオフに戦力外となり、ロッテへと移籍した。2015、2016年は先発としてマウンドに上がっていたが、2017年は中継ぎが中心だった。

〇未発表

ウィリー・モー・ペーニャ内野手
2017:70試合219打数53安打15本塁打38打点 .242
NPB通算(5年)520試合1738打数454安打86本塁打260打点 .261
 昨季途中に緊急補強で加入したペーニャ。ソフトバンク、オリックス、楽天に続き、日本球界で4球団目のチームとなった。ドミニカ出身で1998年にヤンキース入り。レッズ、レッドソックスなどを渡り歩き、マリナーズから2012年にソフトバンクに加入した。2017年は70試合に出場して15本塁打と、そのパンチ力が健在であることを証明した。

(Full-Count編集部)

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