感謝胸にハタチの誓い 障害者57人祝う式典

 障害のある人たちの「新成人を祝う会」が27日、相模原市けやき会館(同市中央区)で開かれた。人生の節目を迎えたスーツや振り袖姿の57人が、保護者をはじめ学校関係者から祝福された。母親ら有志でつくった「新成人を応援する会」(藤井恵美子代表)などが主催し4回目。

 藤井代表はボランティアによる手作りの式典を説明し、「心を込めてご案内していくので楽しんでください」とあいさつ。新成人は一人一人名前を呼ばれると、手を上げたり、声を発したり、それぞれの表現方法で返事した。代表して久嶋健太さんら5人が壇上で「ゆっくりと成長してきた僕たちは、たくさんの人たちの手助けで、きょうを迎えることができました」などと感謝の言葉を述べた。

 県立相模原養護学校(同市南区当麻)の三橋幸彦校長は「副校長で赴任した時の高校3年生たちが成人を迎えた。2年足らずで、社会の中で成長している様子がうかがえるのはうれしい」と目を細めた。

 応援する会によると、行政主催ではないため、会場や日程確保、毎年開催するための資金力、対象者への案内や周知など課題は多い。今回の会場も抽選で2回落選した結果、ようやく確保したという。式典には梅沢道雄副市長や沼倉孝太議長らも出席した。

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