多彩な活動の原点は みうらじゅんさん60年展

 「マイブーム」「ゆるキャラ」の名付け親で、イラストレーターやエッセイストとして活躍するみうらじゅんさん(59)の企画展「みうらじゅんフェス!」が、川崎市中原区等々力の川崎市市民ミュージアムで始まった。幼少期からの作品や収集品が千点以上展示され、多彩な創作活動の原点と全貌に触れられる。

  2月1日に還暦を迎えるみうらさんの生誕60年記念として同ミュージアムが企画。2014年に開いた横尾忠則さんの作品展にみうらさんがゲスト参加した縁で実現した。

 会場では、まず小学校時代から手掛けた自作の漫画や学級新聞、スクラップブックなどの創作活動を紹介。小学2年の時に雑誌の怪獣写真を切り貼りした「怪獣スクラップ」や、小学5年から始めた仏像写真に説明書きを添えた「仏像スクラップ」が並ぶ。

 このほか高校時代にボブ・ディランに憧れて自作曲を録音したカセットテープやその曲ごとの解説書、武蔵野美術大時代のスケッチブックなども展示した。

 「マイブーム」の収集品コーナーでは、みうらさんが国内外で集めてきた37分野の品々を紹介。もらってうれしくない観光地のみやげものを集めた「いやげもの」、かすのような絵はがき「カスハガ」など愉快なコレクションが楽しめる。

 28日にはトークショーもあり、みうらさんは「集めたマイブームの品々は本当は欲しくないけど、これを発表したときに誰かが喜ぶ声が聞こえてくるから買ってしまうんです」などと話し、ユーモラスな語りに会場は笑いに包まれた。

 3月25日まで。休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)。一般800円、大学生・高校生・65際以上600円。中学生以下無料。

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