武家屋敷通りに一日限定レストラン 高校生作「五島ピザ」も

 長崎県五島市の地元住民や高校生、移住者らが28日、同市武家屋敷2丁目の空き地に「一日限定レストラン」をオープンした。会場設営から食材調達、料理までを有志で担い、五島高の生徒が発案した「五島ピザ」も振る舞われ、にぎわった。

 九州を拠点に民間によるまちづくりを推進する共同企業体ストックデザイン&マネジメント(徳田光弘代表)が五島での地域振興事業第2弾として実施。27日に数十人が会場設営と調理チームに分かれて準備した。

 空き地は福江武家屋敷通りふるさと館そばの市有地で、テーブルと椅子はドラム缶や木材での手作り。大勢の市民が来店し、軽快な音楽が流れる中、地元の食材にこだわった約10種類の料理を楽しんだ。

 五島高生徒が手作りした「五島ピザ」も登場。五島の新たな特産品にしようと昨年、現3年生が発案したもので、引き継いだ後輩が専門家の指導を受けて完成させた。「五島の食材で、五島で作る」以外は大きな定義はなく、参加した2年の今村奈々生さん(16)は「いろんなお店で出るようになれば」と期待した。

 テーブルには地元小学生が考えた空き地活用法の冊子も置かれ、市職員らが興味深そうに読んでいた。

 徳田代表は「地域の力や資源を確認できるいい機会になった。今後もいろんな企画を考えて、地域を盛り上げたい」と話した。

空き地に一日限定でオープンしたレストランで料理を楽しむ来場者=五島市武家屋敷2丁目

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