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 昨年大ブレークしたお笑い芸人のブルゾンちえみさんに、知事選の投票率予測をお願いしてみたら…♪♪…「サンジューゴロクっ」-という笑い話を思いついてしまった▲不謹慎極まりないとは知りつつ、我慢できずに同僚たちに披露してみたら反応はいまひとつ。「数字があまりに現実的で笑うに笑えない」。そんな感想もいただいた▲4年前の投票率は40・72%。朝から晴れたり曇ったりの“投票日和”だったが、それでも70万人近い有権者が投票しなかった。今回はさらなる投票率の低下が心配されている▲ところ変われば-。宮崎と熊本の県境にある宮崎県西米良(にしめら)村は、選挙の投票率が極めて高いことで知られる。投票日を台風が直撃した昨年10月の衆院選の投票率も90・91%、市町村別で全国2位だった▲人口が少なく、棄権すれば皆に分かってしまう…という過疎地域特有の住民心理は見逃せないが、投票状況の途中経過を放送で知らせて地区別の“競争”を促したり、住民票を残したままの村外居住者に不在者投票の方法を丁寧に通知したり、の地道な工夫や努力も高投票率を支えているらしい▲さて知事選。過去にない危機感で投票参加の呼び掛けが続いている。ただ、闇雲に旗を振る以外にもできることはありそうだ-と小さな村の成功は教える。(智)

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