【MLB】プイグは癌患者の子供のため丸刈りに…ドジャースと地元LAの“壮大”な触れ合い

癌と闘う子供たちと触れ合ったドジャースのヤシエル・プイグ【写真:盆子原浩二】

6日間に渡って行われた「コミュニティ・ツアー」、その全容とは…

 昨季、1988年以来の世界一まであと1歩のところまで迫ったドジャースは、22日~27日の6日間に渡って、毎年恒例の「コミュニティ・ツアー」を開催。アルハンブラでの「子供達への遊び場(プレイグラウンド)づくり」や、ドジャースタジアムでの「ファンフェスト」など、多くの選手も参加して、地元コミュニティとの触れ合いを行った。

 昨年は地元開催81試合でメジャー最多となる376万5856人、1試合当たり4万6492人を集客したドジャース。だが、今年はニューヨーク州ブルックリンからロサンゼルスにフランチャイズを移して60年の節目の年とあって、ファンとの触れ合いにも一層、力が入っていた。

 ドジャースが「コミュニティ・ツアー」で行ったイベント(場所)と主な参加選手・関係者は以下の通り。

◯1月22日
・子供たち訪問(子供たちを勇気づけるイベント、ロサンゼルス市内)
アレックス・ウッド、ロス・ストリップリング

・カリフォルニアのワイルド・ファイアーの消防士招待ランチと打撃練習指導(ドジャー・スタジアム)
ジャスティンターナー、ケンリー・ジャンセン、キケ・ヘルナンデス、ジョック・ピーダーソン、トレイス・トンプソン、ロス・ストリップリング、アレックス・ウッド

◯1月23日
ドジャースのロサンゼルスフランチャイズ60周年イベント(ロサンゼルス・シティホール)
・スティーブ・ガービー、フェルナンド・バレンズエラ、ロン・セイ、スティーブ・イェーガー

・ヤシエル・プイグ、マクドナルド1日店員

・ペット・ファミリー・フォト・デー(パサディナ)
ジョック・ピーダーソン

・S. T. E. M ナイト(女子学生100人を招待しドジャースコンディショニングコーチ及び分析チームとのディスカッション、ドジャー・スタジアム)
ファーファン・ザイディGM他

◯1月24日
・ウインター・トレーニング(レドンド・ビーチ)
ケンリー・ジャンセン、ノマー・ガルシアパラ、D・J・ピータース、ジェイコブ・アマヤ

・ムービー・テイクオーバー
クリス・テーラー、カイル・ファーマー

◯1月25日
・図書館書籍寄贈(ロサンゼルス)
ジャスティン・ターナー

・癌と闘う子供たちとの連帯のシェーブ・パーティ(ドジャー・スタジアム)
ヤシエル・プイグ

◯1月26日
子供たちのために遊び場をつくろう(アルハンブラ)
デーブ・ロバーツ、ローガン・フォーサイス、コーディー・ベリンジャー、クリス・テーラー、ジョック・ピーダーソン、ロス・ストリップリング、クレイトン・カーショー、前田健太ら

◯1月27日
ファン・フェスト(ドジャー・スタジアム)

マエケンも取り組みに感心「少しでも協力できれば」

 25日のシェーブ・パーティでは、癌と闘う子供たちによる“断髪式”で、プイグが髪を全て剃り落とした。子供たちはスター選手の揃うドジャースのなかでも人気を誇るプイグとの触れ合いに笑顔が絶えなかった。

 また、26日のイベントには前田も参加。「子供たちのために遊び場をつくろう」という企画に、日本人の妻を持つアルハンブラ市のジェフリー・コージ・マローニー副市長(6月には市長に就任)は「ドジャースという特別なチームが、このドジャースファンが多いアルハンブラに来てくれるのはとても特別な機会です。子供たちが多い地区で、遊べる施設が常に最高の状態を保てるのは本当にありがたく思っています。たくさんのボランティアの方々の協力なしには実現しませんでした。とても感謝しています」と喜びを隠せなかった。

 また、前田もこのイベントについて「日本ではなかなかないと思いますね。いいと思います。球団がいろいろアメリカはやると思うので、少しでも協力できればと思います」と振り返っている。ドジャースがメジャー屈指の人気球団でいられるのには、確かな理由があるのだ。

 感謝の気持ちも込め、地元コミュニティとの触れ合いも徹底的に行うメジャー球団、そして選手たち。日本のチームが参考にすべき部分も多いと言えそうだ。

(Full-Count編集部)

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