私立中入試スタート

 県内の私立中学校入試が1日にスタートし、本年度に公募を行う59校のうち50校が試験を行った。今春から男女共学化を進める横浜市南区蒔田町の青山学院横浜英和中学高等学校(小久保光世校長)では、初めての男子受験生が続々と門をくぐり「男子1期生」を目指した。

 同校は中高一貫校。2016年4月に青山学院大学の系属校となり、さらに共学化されたことで人気が高まった。3日間の試験日程のうち、初日は帰国児童22人を含む272人が志願(男子は81人)。定員80人の狭き門を競った。

 正門では、午前7時40分の開門前から進学塾の講師やスタッフが待ち構え、児童らを激励した。同市緑区の男児(12)は「学校説明会で体験した(毎朝行われる)礼拝に感激しました。絶対、男子1期生になりたい」と目を輝かせた。同市港北区の男児(12)は「青山学院大の系属となったことが志望理由の一つ。英語教育が充実して海外との交流が盛んなところも魅力です」と話す。父親の赴任先である米国で3年間過ごした経験があり、英語の試験で差をつけたいという。

 同校では近年、他県から通う生徒が増えており、静岡県沼津市や埼玉県川越市などからの遠距離通学する生徒もいる。受験した千葉県木更津市の女児(12)は、3年間過ごしたメキシコから昨年帰国した。21カ国の帰国生徒が学ぶ同校は「外国との関わりも深くて、歴史のある校風にひかれました」と話した。合格したら東京湾アクアラインを走るバスで通学するという。

 この日は、県内に2校ある中等教育学校でも入試が行われた。

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