美脚に狂う男たち 谷崎文学が現代劇に 東京・新宿で上映始まる

 谷崎潤一郎の小説を3人の監督が現代劇として映画化したプロジェクト「TANIZAKI TRIBUTE」の上映が東京・テアトル新宿などでスタートした。企画は第3弾までで、昨秋の東京国際映画祭に出品された渋川清彦ら出演の「神と人との間」(内田英治監督)を皮切りに、「富美子の足」(ウエダアツシ監督・10日公開)、「悪魔」(藤井道人監督・24日公開)と続く。

 1月23日にテアトル新宿で行われたイベントには、監督やキャスト陣11名が登壇。目を引く美脚で男を狂わせる富美子を演じた片山萌美は、でんでんに右脚、淵上泰史に左脚をなめられ「一生ない経験」と苦笑い。監督のウエダは「(でんでんと淵上の)2人のボルテージが上がるほど、片山さんが自然に嫌がってくれた」と撮影エピソードを打ち明けた。

 この日、68歳の誕生日を迎えたでんでんにはサプライズで、足をかたどったチョコレートがデザインされたケーキが贈られた。片山からケーキを食べさせてもらったでんでんは「ますますエロじじいになって、芸の肥やしにしたい」とうれしそうだった。

 イベント後には「悪魔」の先行上映も行われた。死の恐怖におびえる大学生と、悪魔のように魅力的な女子高生、屈折した愛情を持つ男との三角関係を描いた作品で、横浜出身の前田公輝が怪演する。

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