的を射て1年の吉凶を占う「百手祭り」が1日、長崎県諫早市破籠井(わりごい)町の熊野神社であり、藤本俊春宮司(70)は「異常気象で寒暖の差が激しい年になる」と予想した。
無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願し、厄を落とす伝統行事。住民や市立御館山小3年の児童が見守る中、藤本宮司は約5メートル先につり下げられた直径約80センチの的を目がけて矢を放ち、今年を占った。
月数に合わせて放たれた矢12本のうち、2、5、6、7、10、12本目の6本が命中。射抜くと縁起が良いとされる、的の裏側に貼られた「鬼」と書かれた紙が5本目で落ちると、大きな歓声と拍手が上がった。
藤本宮司は「春まで冷え込みが続き、8、9月は水の災害、11月は火の災害に注意。経済や社会情勢予測が難しい年なので、気を引き締めて」と話した。
同校の大谷安奈さん(9)は「弓を引く宮司さんがかっこよかった。皆で楽しく過ごせる1年にしたい」と話した。