支援施設の半数違反か 札幌火災受け緊急立ち入り

 生活困窮者らの自立支援を掲げる札幌市の共同住宅で11人が死亡した火災を受け、藤沢、茅ケ崎、平塚の3市は2日までに、類似する生活困窮者の自立支援施設の緊急立ち入り検査をした。計12施設のうち6施設で法令違反の疑いがあることを明らかにした。

 藤沢市は市内6施設のうち、3施設で誘導灯の電球が切れていたり、使用済みの消火器が置かれていたりといった消防用設備での問題があった。また、2施設では消防用設備の点検がされていなかった。

 茅ケ崎市は、2施設のうち1施設で非常用照明設備が点灯せず、常時閉鎖していなければならない防火戸が開いたままになっているなど建築基準法令上の問題があった。

 平塚市では簡易宿泊施設4施設のうち、1施設で消火器を更新せずに10年以上前の古いものを使用。別の1施設では消防用設備の点検が未実施だったことが分かった。

 3市はその場で不備事項の是正とともに防火管理、避難経路確保の徹底などを求めた。即日改修されなかった点については、引き続き指導していくという。

 小田原市消防本部は来週にも、管内(2市5町)の類似施設に対し、防火指導を実施する予定。

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