長崎県知事選 あす投票 両陣営、投票率アップに躍起

 任期満了に伴う知事選は4日、投票が行われ、即日開票される。3選を目指す現職の中村法道候補(67)=自民、公明推薦、民進支持=と、新人で共産党県委員会書記長の原口敏彦候補(56)=共産推薦=が、2期8年の中村県政や大型公共事業の是非を巡って論戦を展開。一方で、低迷が懸念される投票率の向上に両陣営とも躍起になっている。選挙戦最終日の3日は、2人とも大票田の長崎市を中心に遊説し、支持拡大を図る。

 中村候補は人口減少や県民所得低迷など「構造的な課題に向き合う」と県政継続を訴えている。投票率アップに向け、自民県連の坂本智徳幹事長はこれまでに、党員100人以上の職域支部15カ所に出向き、集団で期日前投票をする日の設定を求めた。所属県議らも連日、各地を奔走。街頭演説を繰り広げ、現職支持と投票を呼び掛けている。

 原口候補は、石木ダムや九州新幹線長崎ルートなど大型公共事業を推進する中村県政を批判。「コンクリートにお金をつぎ込むより中小企業を応援する」と主張している。共産党員や支持者は駅前や大学前などで政策を伝えるビラを配り、現職批判票の上積みを狙っている。

 県選管によると、1日現在の期日前投票者数は10万9491人で全体の9・47%。前回を2・63ポイント上回った。

 投票は一部地域を除き、4日午前7時から午後8時まで。長崎、佐世保、五島、西海各市と小値賀町の計26投票所は3日に繰り上げ投票をする。県内の有権者数は115万6255人(男53万5214、女62万1041)=1月17日現在(大村、松浦両市は25日現在)、県選管調べ=。

© 株式会社長崎新聞社