代理人ビジネスは危険すぎる…FIFA会長、手厳しく批判

『Irishtimes』は1日、「FIFAは代理人や仲介業者の移籍ビジネスを批判し、規制に動いている」と報じた。

このところサッカー界では移籍金の額が極めて上昇しており、それに従って代理人や仲介業者の影響力が大きくなっている。

代理人はFIFAのライセンス制度が存在するが、多くの仲介業者は何らかのチェックを受けてはいない。

昨年マンチェスター・ユナイテッドに移籍したポール・ポグバの取引に際しては、代理人のミーノ・ライオラら仲介人は様々な形で4100万ポンド(およそ64.01億円)の手数料を受け取ったという。

マンチェスター・ユナイテッドにアレクシス・サンチェスを移籍させたフェルナンド・フェリチェヴィッチは1500万ポンド(およそ23.42億円)の仲介料を求めていたとのこと。

また、フィリペ・コウチーニョの移籍に関わったキア・ジューラブシャンは、表向きにはただのアドバイザーに過ぎないため規制が及ばず、多くのコンサルティング料を受け取ったとされている。

選手の給料からの手数料よりも、他のクラブと取引させることで多くのお金が得られる。

その状況を、FIFAは「選手を奴隷や商品のように扱うことにつながっている」と懸念しているのだ。

FIFA会長のジャンニ・インファンティーノ氏は次のように話し、それらの資金が悪用されている可能性もあると指摘したという。

ジャンニ・インファンティーノ 「私は、サッカー産業から流出していく膨大な金額について、非常に大きな懸念を持っている」

「仲介業者に支払われた手数料の額は、引き続き上昇し続けている。

そして同時に、試合を通じて再分配され、若い選手の訓練に費やされる資金は減少している。

これらますます大規模になっていく取引は、決してクリーンでオープンなやり方で行われていないことが多い。

それについて言えば、資金が悪用されている可能性があるとの疑念が生まれている。

我々は、この問題に取り組まなくてはならないのだ」

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