自分らしい最期とは 横須賀市が「リビング・ウィル」作成

 終末期医療などに関して、事前に意思を記載する「横須賀版リビング・ウィル」を横須賀市が作成した。市地域医療推進課は「元気なうちから自分の最期について考えて、家族と話すきっかけにしてほしい」と話している。

 リビング・ウィルに法的な拘束力はないが、厚生労働省の指針で優先するよう求められている。横須賀版リビング・ウィルはA4判5ページで、「余命を知りたいか」「延命措置を受けたいと思うか」「最期を迎えたい場所」などの質問に答える。

 市が2016年に65歳以上の市民を対象に行ったアンケートでは、延命治療について84・1%が「希望しない」と回答したが、家族がその意思を完全に理解している割合は半数以下にとどまっている。

 同課は「日ごろから本人がどう思っていたのか家族が分かっていれば、判断のよりどころになる」と意義を強調。市民に気軽に考えてもらおうと、質問を医療・生活に特化し、できるだけ簡単に答えられる内容になっている。

 同リビング・ウィルは、在宅療養関連イベントなど使用方法を説明できる場で配布予定。問い合わせは、同課電話046(822)4332。

© 株式会社神奈川新聞社