イシグロ、管継手商社「新町管材」を買収 吉年から株式取得、西日本の営業基盤拡大

 総合配管機材商社のイシグロ(本社・東京都中央区、社長・石黒克司氏)は、1月31日付で配管・産業機材鋳物メーカーの吉年から同社100%子会社で管継手専門商社の新町管材(本社・大阪市港区)の発行済全株式を取得して100%子会社化した。西日本での営業基盤拡大を図る。

 新町管材は、吉年が1958年に設立。年商は約9億円(前期実績)で社員は20人、大阪の本社以外に福岡に営業所を持っている。関西を中心に中京地区から九州まで幅広く営業展開しており、西日本における吉年の総代理店として同社製品の販売を担ってきた。

 イシグロは昨年4月配管卸売専門商社のサンエス管材(本社・大阪府茨木市)を買収。また昨年10月には西日本の営業拠点へのバックヤード機能を担う大阪ステーション(大阪市大正区)の稼働を開始した。今回の新町管材買収で西日本での拡販体制を強化。シナジー効果発揮による成長戦略に弾みをつけ、今期グループ売上高600億円超を目指していく。

 同日付で、新町管材の社長はイシグロ西日本営業本部の石原徹本部長、イシグロ関西第一ブロックの七條智ブロック長が取締役をそれぞれ兼任。新町管材の眞子寿之取締役は留任する。吉年は昨年7月に民事再生法適用を申請。今月1日付で共英製鋼の100%子会社が吉年の事業譲渡を受けたことで、新体制によって従来製品の生産体制が維持されることになった。

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