豊田通商の次期社長に、貸谷伊知郎専務執行役員の就任が内定した。7年間社長・CEOを務めた加留部淳氏は代表権のある会長に就任。2日に名古屋本社で加留部社長、貸谷専務が記者会見した。要旨は次の通り。
――社長就任内定の抱負を。
貸谷「守るべきもの(トヨツウウェイ)、加速進化させるべきもの(グローバル化、デジタル化への対応)、強化すべきもの(人材育成)を見極め経営していきたい」
――貸谷専務を社長に選んだ理由は。
加留部「事業8本部のうち5本部を経験し、語学も堪能。当社は2016年度に減損処理などで赤字決算となってしまったが、その後業績はV字回復して、次のステップへ進める基盤ができた。新しい飛躍を期すべき時期に、最もふさわしいリーダーとして貸谷専務を選んだ」
――自動車をはじめ、事業を取り巻く環境が大きく変化しようとしている。
貸谷「自動運転、シェアリングなど、自動車を取り巻く環境は大きく変化してきている。その変化を恐れず、楽しみ、造り出す。変化しないことは危機を生み出す。この考えに沿ってパワーを結集し、変化に対応していきたい。また、お客様にとっての付加価値は何かをよく考え、提案する企業としての磨きをかけたい」