外国人留学生スピーチコンテスト 日本語で「思い伝わった」 大和市

故郷への思い伝えたバハドゥールさん

 県内の専修学校などに在籍し、日本での居住期間が3年以内である外国人留学生による「日本語スピーチコンテスト」が1月24日、県立青少年センターで開催された。主催は一般社団法人神奈川県専修学校各種学校協会横浜支部。

 今年で29回目を迎えるコンテストに、市内深見東の柏木実業専門学校(桐野輝久校長)に通うネパール人留学生のシェルパ・ブッディ・バハドゥールさん(情報ビジネス科1年)とベトナム人留学生のグエン・チョン・バオさん(情報ビジネス科1年)が出場。バハドゥールさんが横浜商工会議所会頭賞を受賞した。

 バハドゥールさんは、ネパールの田舎で、幼児期から水牛の世話をしたことや、小学校まで片道2時間の悪路を通うなど苦学した結果、家族や村人たちの応援で、念願の日本留学が実現できたことに対する感謝と将来、その体験を通してネパールに良質な教育環境を作りたいという思いを熱く語った。

 バオさんは、惜しくも入賞は逃したものの、来日前から念願だった日本一周旅行を実現し、広島の原爆ドームを訪れ、戦争の悲惨さを実感したことや45年前のベトナム戦争を知らない自分が、戦争の残酷さを目の当たりにし、これから平和の大切さを世界に訴えていく責任を感じたことを伝えた。
 

平和の大切さ訴えたバオさん

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