【MLB】元スカウトが“リアル”予想 大谷1年目は「12勝&13発」、「壁に当たる」とも

エンゼルスでの活躍が期待される大谷翔平【写真:Getty Images】

ベーブ・ルース以来の2桁本塁打&2桁勝利なるか

 エンゼルスは6日(日本時間7日)、春季キャンプの招待選手19人を発表した。25歳未満の外国籍選手であるため、新労使協定のもとではマイナー契約となる大谷翔平投手もメンバー入り。投手、捕手、内野手、外野手とポジションが分けられた中、「投手/DH」の欄に一人だけ名前が載った。

 投打二刀流として、どこまでの数字を残せるのか。米国でも大きな注目が集まっているが、6日(日本時間7日)にアリゾナ州スコッツデールで行われている日本ハムの春季キャンプを訪れた元スカウトは、“リアル“な予想として1年目の成績を「12勝&13本塁打」と分析した。

 大谷は日本では通算85試合登板で42勝15敗、防御率2.52をマーク。一方、打者としては403試合で打率.286、48本塁打166打点を記録した。2016年は投手として10勝4敗、防御率1.86、打者として打率.322、22本塁打、67打点を記録。クライマックスシリーズと日本シリーズでも活躍し、まさに二刀流でチームを日本一に導いた。

 では、アメリカの1年目は…。野球の世界に身を置いて27年になる元ベテランスカウトは「打者としてホームランで12?3本。ピッチャーとしては…12勝ぐらいじゃないかな」と予測。厳しい移動と日程で、日本よりも過酷とされるメジャーリーグ。2桁勝利&2桁本塁打を達成すれば、1918年のベーブ・ルース(レッドソックス、13勝&11本塁打)以来となる快挙だ。

「かず壁に当たる」も…「彼は若くて伸びしろがたくさんある」

 一方、「負け数もかなり多くなると思う。メジャーに来てまず壁にぶち当たると思う」とも元スカウトは指摘。なかなか簡単にはいかないという見立てだが、それは本人も望むところだろう。本人は自分自身についてまだまだ成長過程だと考えており、エンゼルスのビリ・エプラーGMも、ほかの23歳と同様に大谷も育成の途中という認識だとすでに説明済み。メジャーでの適応に向けて「彼が必要なだけ時間を与える」とも話している。

 この元スカウトも「でも、彼は若くて伸びしろがたくさんある。そして、その壁を乗り越えて大きく羽ばたいて行くと思うよ。そのための時間を彼にはあげたいね」と言及。さらに「マイナーでじっくりというのもいいと思うよ。でも、そうもいかないだろうけどね。日本からアメリカに挑戦しようとする若者を応援したいね」とも口にした。

 2月6日は、ベーブ・ルースの123歳の誕生日だった。大谷は「野球の神様」以来となる偉業を達成できるのか。マイナー契約でスタートする23歳に大きな期待がかかっている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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