WRC:近年雪不足だったラリー・スウェーデン、2018年は「ほぼ完璧なコンディション」に

 WRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデンの現地プロモーターは、競技の舞台となるスウェーデンやノルウェー近郊に充分な雪が降り積もっていることを明らかにし、WRCの公式サイト『WRC.com』に対して「近年まれにみるベストコンディションだ」と語った。

 北欧のスウェーデンやノルウェーを中心に開催され、シリーズ唯一のフルスノーイベントであるラリー・スウェーデン。凍結し固くなった路面をスタッド付きタイヤで走る上、時にはコース脇の雪だまりをコーナリングで活用するため、スノーラリーながらハイスピードバトルが展開される1戦だ。

2016年のラリー・スウェーデンは深刻な雪不足に直面した

 しかし、地球温暖化の影響もあり、近年は充分な積雪がないことも多く、2016年は深刻な雪不足に直面。そのコンディションはスタッド付きタイヤで走行すれば環境破壊につながりかねないとして、セバスチャン・オジエが開催中止を提言するほどだった。

 2018年大会に向けては、地元プロモーターが各スペシャルステージ(SS)の状況をチェックしたところ、辺り一面は銀世界。SS11/17が行われるエリアでは5センチの積雪、110センチの雪だまりを確認したという。

 また、6日月曜日時点でサービスパークが設置されるスウェーデン・トルスビーの日中の最高気温はマイナス12度。現地の天気予報によると15~18日も日中の最高気温は0度前後、最低気温はマイナス9度程度になるとされており、今後雪が溶ける可能性も低いとのことだ。

 地元プロモーター代表のグレン・オルソンは、WRC.comに対し「我々のスタッフはステージ一面がしっかりと雪に覆われ、ドライバーが活用するのに充分な雪だまりを確認した。ほぼ完璧なコンディションだ」とコメントしている。

「充分な積雪があれば、ラリー・スウェーデンはシリーズのなかでも屈指の高速戦が繰り広げられる見ごたえ満点のイベントになる」

「ここ数年は難しい路面条件が続いたが、今年はドライバーやファンにとって素晴らしい環境が整っているよ」

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