商談アイデア“大漁” 横須賀、漁師と商工業者が交流

 漁師と商工業者の連携を深めてもらう「食のマッチング交流会」が7日、横須賀市大滝町の「横須賀ビールレストラン」で開かれた。飲食店のほか、食品卸や観光などに携わる約20人が参加。地産地消の推進や新たな商品開発に向け、横須賀の漁師と顔の見える関係をつくった。

 横須賀商工会議所の主催。昨年11月には同様の目的で「農家編」も開いている。今回生産者からは漁師3人が参加した。

 交流会では、横浜市内で海鮮を中心とした居酒屋5店舗を経営する横浜の会社の社長が「横浜でもシラスは入ってくるが、佐島のシラスは全然味が違っておいしい。これからはルートを作って定期的に仕入れていきたい」などとあいさつ。横須賀市観光協会の事務局長も「漁師と触れ合いながら体験や食事ができるコースが作れないかと思って参加した。勉強になった」と話した。

 これに対し、漁師の一人は現在、サメやエイの加工や流通販売などの6次産業化に力を入れていることを紹介。シラス漁を手掛ける別の漁師は「今まで漁師は市場に直接売るしか手だてはなかったが、直売所を持つと直接『おいしかった』と声が聞けるのでやりがいがある。昨年シラスは不漁だったが、今年は大漁になれば」と期待を込めた。

 交流会に先立ち、参加者らは「三浦半島漁師めぐり」と題し、ワカメ漁やカキの養殖などの現場を見学したほか、タコの生け締めも体験した。

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