JFEエンジ子会社、独で廃熱回収ボイラ受注

 JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は7日、ドイツ・ケルン市の石油化学メーカー、イネオス・マニファクチャリング・ドイチュランドから廃熱回収ボイラを受注したと発表した。ドイツの子会社、スタンダードケッセル・バウムガルテ(SBG)が受注したもので受注額は約80億円。JFEエンジの17年度の海外受注高は前年比約3・8倍の750億円となる見込み。

 今回受注したのは圧力108気圧、温度530度の蒸気を毎時240トン生成する廃熱回収ボイラで、既存のボイラと置き換える。発生する蒸気は発電と石油化学製品の製造に用いられ、発電された電力はプラントで使用される電力の3分の1を賄う。

 イネオスはナフサと天然ガスからエチレンなどの製品を生産するプラントで、残余ガスを燃料とするボイラを使用しているが、さらなるエネルギー効率向上と環境負荷低減を図るためボイラの更新を検討していた。

 SBGはこれまで欧州を中心に100件以上の廃熱回収ボイラの建設に携わってきた。こうした実績に加え、残余ガスを適正に燃焼させる高温燃焼技術などが高く評価され受注に至った。工期は17年11月から35カ月。

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