「五輪で米国と会う意向ない」北朝鮮外務省局長

北朝鮮外務省のチョ・ヨンサム局長は、平昌冬季五輪(9日開幕)の開会式に出席する北朝鮮の高位代表団とペンス米副大統領が接触するか否かが取り沙汰されていることを巡り、「南朝鮮(韓国)訪問期間に米国側と会う意向はない」と述べた。8日、朝鮮中央通信が報じた。

チョ氏は、「われわれは、米国に対話を哀願したことがなく、今後もしないであろう」と強調。「わが代表団が南朝鮮へ行くのはただ、冬季オリンピックに参加してその成功裏の開催を祝うためである。われわれは、冬季オリンピックのようなスポーツ祭典を政治的テコに利用しようとしない。そうする必要も感じない」などと述べた。

同通信の報道全文は次のとおり。

朝鮮外務省局長、わが代表団は米国側に会う意向がない

【平壌2月8日発朝鮮中央通信】朝鮮外務省のチョ・ヨンサム局長は、米当局者らが第23回冬季オリンピックの開幕式に参加するわが代表団と米副大統領の接触問題についてでまかせにしゃべっていることに関連して7日、朝鮮中央通信社記者の質問に次のように答えた。

6日、米国務省のスポークスマンは冬季オリンピックの開幕式に参加するわが代表団と米副大統領の接触可能性について聞く記者の質問に「オリンピック期間やその以後も北と会う計画がない」「その点をはっきりさせたい」と言った。

米副大統領のペンスも「北の代表団とのいかなる接触も要請していない」「南側当局に北の代表団とスケジュールが重ならないようにすることを求めた」と言って「何が起きるか見よう」と生意気に振る舞った。

これこそ、とんでもないことだと言わざるを得ない。

われわれは、米国に対話を哀願したことがなく、今後もしないであろう。

はっきり言っておくが、われわれは南朝鮮訪問期間に米国側に会う意向がない。

わが代表団が南朝鮮へ行くのはただ、冬季オリンピックに参加してその成功裏の開催を祝うためである。

われわれは、冬季オリンピックのようなスポーツ祭典を政治的テコに利用しようとしない。

そうする必要も感じない。

米国は無分別な言動が自分らの困った境遇だけをいっそうあらわにするということをはっきり認識して、上品に行動する方がよかろう。---

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