舞台は創業３百年の箱根の老舗・一の湯本館。玄関や館内の乱れたスリッパが、ボタン一つで駐車場の枠に入るように整列するユニークな映像がネット上に公開されている。
映像は日産自動車（株）の新型車・リーフに搭載されている「プロパイロットパーキング」のＰＲの一環で撮影されたもの。車載のカメラやソナーセンサーなどを使い、ボタンを押せば駐車枠に合わせて縦列や並列に駐車してくれるシステムだ。
同社ではこの技術を「おもてなし」に活用できないか検討し”動くスリッパ”を発案。横浜の本社に近い観光地の老舗・一の湯（塔之沢）に企画を提案した。
動画には外国人客が仰天する様子も収められている。実際の車両と同じ機能が内蔵されているわけではないが、コンセプトが伝わるよう考案したという。すでにＣＮＮなど大手メディアなどでも紹介されており、一の湯の広報・福岡昭憲さんは「問合せはある。実用化してくれたら嬉しい。例えば掃除の時に隅に動いて戻る椅子があったら」と話す。
日産では動画と同じ体験ができるプラン『ＰｒｏＰＩＬＯＴ Ｐａｒｋ ＲＹＯＫＡＮ』（一の湯）を企画しており、１組２名を招待する予定。室内では座布団やリモコンもスリッパ同様に元の位置に片付く。企画は３月24日の１泊のみで通常の宿泊では体験できない。申し込みは同社ＨＰ、締切は２月10日まで。動画閲覧は「日産ＰＰＰＲ」のキーワードでネット検索を。
