海老名市議会臨時会 消防署西分署整備に一歩 海老名市

消防署西分署の建設予定地

 平成30年第1回海老名市議会臨時会が1月29日に開かれ、(仮称)消防署西分署整備などに対する補正予算があげられた。西分署の完成によって、上郷・下今泉地区を中心に緊急出動の現場到着時間が短縮され、消防力の向上とともに、市民の安全安心な生活につなげていく。

 市西部地区(河原口・上郷・下今泉)への消防・救急事案については、小田急線やJR相模線の踏切などの影響により、「現場到着に時間がかかる」という課題が以前からあがっていた。

 また2001年頃、現在の河原口自治会館の土地に西分署の整備構想があったものの、小田急線の高架化や海老名駅西口開発、圏央道の建設による高速道路上への消防・救急出場を市が担うことが予想されていたため、西分署整備は見送られていた。

 西口地区の開発による人口増や、地域の高齢化による救急出動件数が年々増加している現在の状況を踏まえ、西分署の早期完成に向け用地取得等による補正予算(1億3700万円)があげられ、可決された。

 新たな西分署の場所に選定されたのは、さまざまな方面に対応ができる今泉小学校の東側。市消防本部によると、約1800平方メートルの用地に鉄筋コンクリート造の庁舎が完成する予定。同所には消防ポンプ車1台、救急車1台が配備される。4月から設計を開始し、2020年度の開所を目指すという。

安全・安心に向けて

 臨時会では起震車の購入についても議案があがった。これは自主防災訓練等で使用されてきた起震車が老朽化により使用不能になったため更新するもの。

 この起震車は、災害時でも緊急走行ができ対策本部にもなれる機能を備えた全国初のものを導入する。今臨時会で仮契約され、3月議会で上程された後、議決後に本契約となる。台風シーズンなどに備え、今年7月から運用される予定。

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