非鉄製錬大手労組、4社が賃金改善要求 資源価格回復が追い風、春季交渉がスタート

 三菱マテリアル、住友金属鉱山、DOWAホールディングス、JX金属の非鉄製錬大手4社の労組が9日、会社側に要求書を提出、18年春季交渉がスタートした。資源価格の回復などで各社業績に追い風が吹く中、全4社が賃金改善を要求。9日に要求を提出した中で唯一、一時金の交渉を行う住友金属鉱山労組は前年実績(162万円と特別一時金1万円)を上回る185万円を要求した。三井金属は15日に要求を行う予定。

 18年度の賃金改善要求では、三菱マテリアル、住友金属鉱山、DOWAホールディングスの3労組が3500円、JX金属労組が3910円を要求した。

 三菱マテリアル、住友金属鉱山は19年度の賃金改善について、基幹労連・部門方針に基づき3500円以上を基本に別途検討する。

 非鉄製錬大手も属する基幹労連は、重要な労働条件を隔年で交渉する「2年サイクル春闘」を採用しているが、前回16年春闘では業種により単年度要求・単年度交渉を許容。非鉄製錬大手は18年春闘でも前回に続き単年度要求・単年度交渉を行う。

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