なでしこの夢伝え15年 横浜FC女子がサッカー指導

 サッカーJ2の横浜FCの女子チーム選手らによる三浦市内の小学校での巡回指導が15年の節目を迎えた。スポーツの魅力を伝えようと同クラブの地域貢献事業の一環で、ホームの開幕戦にも児童を招待。同クラブは「三浦の子どもたちがサッカーをもっと好きになるきっかけにしたい」としている。

 2003年に始まった取り組み。同クラブによると、本拠地がある横浜市内の小学校以外でサッカーを教えるのは県内では三浦市のみという。サポーターの拡大も目指し、市内の子どもたちをニッパツ三ツ沢球技場(横浜市神奈川区)で行われる開幕戦(今年は今月25日)に招待している。

 本年度は6日の初声小学校と南下浦小学校を皮切りに、16日までに全8小学校を巡る。初声小では2年生約70人が参加。同クラブのサッカースクール統括マネージャーの岡村裕さん(38)らがコーチを務め、パスやドリブルの上達法などを伝授した。

 南下浦小には同クラブの女子チームで、プレナスなでしこリーグ2部ニッパツ横浜FCシーガルズのミッドフィルダー山本絵美さん(35)らが訪れ、3、4年生計約30人を指導。山本さんも参加してのゲームも行われた。

 初声小2年の石川沙和さん(8)は「教え方が上手で楽しかった」、南下浦小4年の岡本悠来さん(10)は「まっすぐ蹴る方法は参考になった。(山本さんは)ドリブルが早かった」と笑顔。市内の小中学校出身の山本さんは「体を動かす楽しさを知ってほしい。三浦からサッカー選手が輩出されれば」と話していた。

 同事業は三浦商工会議所青年部などの協力を経て、現在は市内の事業者らが資金面で支援している。

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