自慢のそば楽しんで 横須賀市立市民病院の食堂再開

 前店舗の閉店で休業が続いていた横須賀市立市民病院(同市長坂)の食堂が5日、リニューアルされ、半年ぶりに営業が始まった。横須賀リサーチパーク(YRP、同市光の丘)にある「蕎麦(そば)と懐石『うちくら』」が新しく出店。オープンを前に3日、お披露目会が開かれ、同市の上地克明市長や地元選出の小泉進次郎衆院議員、地元関係者ら約60人が参加し新しい門出を祝った。

 同病院では食堂「ぐらばぁ亭」が30年以上にわたって外来患者らに食を提供していたが、社長が妻の看病に専念するため昨年8月に急きょ閉店。その後営業を休止していた。

 新しい店名は「御食事処うちくら」。内装もリニューアルし、和を基調にした落ち着いた雰囲気で一般用には31席を用意した。

 鴨汁のうま味と鴨のあぶら、こだわりのそばを楽しめる「きざみ鴨せいろそば」(700円)をはじめ、佐島山茂丸釜揚げしらす丼セット(同)や三崎ネギトロ丼セット(同)など、地元食材を生かした料理も提供。ケーキやおしるこなどの甘味やカレーライスといった定番もそろえ、3月以降は順次メニューを追加していく。

 事業者の内田商事(同市三春町)はYRPのほか、京急電鉄の駅でそば処「えきめんや」も展開し、内田順久社長は「うちくらの品質とえきめんやのスピード、リーズナブルさを兼ね備えた。おいしいそばを出して、ほっとする空間になれば」と話した。

 市内にある公共施設の食堂としては最高階となる7階に位置。晴れると相模湾の向こうに伊豆大島を望むことができる。上地市長は「立派な食堂ができた。特にそばがおいしいので、雄大な景色を眺めながら食べられるのはうれしく思う」とあいさつ。きざみ鴨せいろそばが大好物という小泉議員も試食を終え「本当においしい。この味が病院で食べられるとは最高だ。横須賀の新名物にしたい」と喜んだ。

 午前11時〜午後4時半。日曜定休。

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