真鶴のイラストレーター・三木葉苗さんが手掛けた絵本「すずちゃんののうみそ」が1月に出版された。
同書は自閉症スペクトラム(ASD)のすずちゃんの母・竹山美奈子さん(三島市)が卒園前に、すずちゃんの友達に伝えたい思いを綴った手紙がもとになっている。手紙を読むだけでは味気ないと思い、紙芝居で伝えようと決め、三木さんに相談した。
三木さんの5歳下の妹もまたASDだった。竹山さんは1つだけ「障害をうやむやにせず、はっきり子どもたちに教えたい」という願いを三木さんに伝えた。ずっと妹を見て思っていた「頭の中の思い出が紙吹雪みたいにチリチリになって飛んでいくイメージ」を三木さんは描き、竹山さんの思いともぴったり重なった。
2年前、三木さんのイラストに、三木さんの妹が書いた題字をのせて、紙芝居が自費出版された。園児たちに披露した後も保育園や学校、イベントなどで活用され、要望も増えたことで絵本化に至ったという。