「理不尽な判例覆す」 被爆体験者27人 第2次協議会発足

 被爆者健康手帳の交付を求め昨年12月の最高裁判決で敗訴が確定した被爆体験者387人のうち27人が13日、長崎市内で集会を開き、第2次全国被爆体験者協議会を立ち上げた。

 第1次協議会は、敗訴した被爆体験者387人らで構成している。第2次の27人は県内在住の73~85歳で、国が定める被爆地域外の旧西彼深堀村や同矢上村などで長崎原爆に遭った。手帳の交付を再び長崎市や県に申請し、却下されれば、却下処分の取り消しなどを求めて長崎地裁に再提訴する。代表は、先の裁判で原告団長を務めた岩永千代子さん(82)=長崎市=。

 集会には、支援者を含め約30人が出席。旧深堀村で原爆に遭った田中久美子さん(77)=同=が「不合理で、理不尽な判例を覆すために(協議会を)再構築した。また闘いに突入することは厳しいの一言だが、真実を求めて肩を寄せ合いながら、歩み始める」と声明文を読み上げた。会員一人一人が「今度こそ、の思いで頑張りたい」などと決意を述べた。

声明文を読み上げる田中さん(左)=長崎市出島町、出島交流会館

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