東北大学と東北特殊鋼、振動発電機能を持つクラッド鋼板を共同開発

 東北大学の成田史生教授(材料システム工学専攻)と東北特殊鋼(山口桂一郎社長)は13日、大きな逆磁歪効果を示し振動発電機能を有するクラッド鋼板を共同開発したと発表した。

 新開発のクラッド鋼板は、冷間圧延鋼板(SPCC相当)とFe―Co系磁歪材料の冷間圧延板とを熱拡散接合させたもの。Fe―Co磁歪材料単独の場合よりも数倍から20倍以上の振動発電出力が得られる。

 身の回りの生活振動や工場設備などの微小な振動を利用するIoTセンサー用電源から、強靱で衝撃に強い材質を生かして、鉄道車両・自動車などの走行振動や風力・水力などを利用する大型のエネルギーハーベスティングへの応用が可能となり、EV(電気自動車)への利用も期待されるとしている。

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