障害と仕事見つめ ドキュメンタリー16日上映

 自閉症の30代男性が俳優として奮闘する姿を追ったドキュメンタリー映画「はたらく」が16日、横浜市西区の横浜美術館レクチャーホールで上映される。3年かけて制作し、主人公のありのままの様子を描いた作品となっている。

 監督は障害者のグループホームなどで約10年間働く齋藤一男さん(44)。以前勤めていた福祉作業所を利用する長田翔平さんに主演を持ち掛け、完成させた。笑ったり怒ったりする表情や、カフェ店員などさまざまな役に挑戦しようとせりふの練習に励み、俳優仲間と伸び伸びと過ごす姿を捉えている。

 「福祉作業所の仕事だけでなく、選択肢や可能性があるのでは」との思いを福祉の現場で抱き、撮影した齋藤さん。「障害のある方の仕事を通して、社会の在り方を考えるきっかけになれば」と来場を呼び掛けている。

 午後6時開場、6時半開演。上映終了後にはトークイベントがある。前売り千円、当日1200円。横浜を皮切りに東京、仙台、神戸など全国15カ所で上映する。問い合わせは、制作・配給会社ロゴスフィルム電話042(458)0712。

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