鮮烈デビューのバティスタ、復活期待のジョンソン 2018年広島助っ人チェック

広島のサビエル・バティスタ(左)とクリス・ジョンソン【写真:荒川祐史】

今季復活が期待される左腕ジョンソン

 外国人選手は昨年のセ・リーグの覇者、広島カープの原動力の一つだった。投打ともに目立った働きで、チームを連覇へと押し上げた。今年も大いに期待できるだろう。

 今季の広島外国人助っ人を見てみたい。成績はNPB通算。

〇投手
ジョンソン33歳 3年 35勝17敗0S0H、防御率2.33
ジャクソン30歳 2年 7勝6敗1S67H、防御率1.86
カンポス30歳(新加入)

 左のエース、ジョンソンは体調不良や左太ももの故障で、昨年は76.1回しか投げられず、防御率も4.01、存在感が薄かった。今季は体調も万全で、再起が期待できる。前田健太がMLB移籍した後の投手陣を支えた左腕は、今季復活するのではないか。

 ジャクソンはセットアッパーとして2年連続で30ホールドを挙げている。安定感もあり、計算ができる投手だ。今年も60試合30ホールドで「勝利の方程式」の一翼を担うことが期待される。

 昨年はヘーゲンズ、ブレイシアという外国人投手がいたが、これを放出し、カンポスを獲得。188センチ、97キロの右腕。ベネズエラ出身で2010年オフにパドレスと契約。主として救援投手として投げ、2014年にMLBに昇格。しかし実績を上げることなく2017年はブルージェイズに。4月22日にMLBに昇格し、飛び飛びながら13試合で0勝0敗、防御率2.63とそこそこの成績を残したが、オフにFAとなりインディアンスに移籍。さらに広島への移籍が決まった。MLB通算では38登板で1勝0敗、防御率4.74。43.2回で49奪三振、27与四球を記録した。

 150キロ前後の速球、スライダー、ツーシーム、チェンジアップを持っている。MLBではイニング数を超える奪三振を奪ったが、制球に難がある。救援投手での起用となれば、ジャクソンの保険というところか。

注目のバティスタとメヒア

 野手は昨年からの3人。内野手のラミロ・ペーニャが放出されたが新外国人は獲得しなかった。

〇内野手
エルドレッド37歳 6年 1838打数479安打128本塁打356打点、打率.261
メヒア24歳 1年 14打数3安打0本塁打1打点、打率.214

〇外野手
バティスタ26歳 1年 125打数32安打11本26打点、打率.256

 元本塁打王のエルドレッドはフル出場すればまだ30本は打てそうだが、膝に古傷があり、2014年を最後に規定打席に達していない。守備は一塁と左翼だが、外野守備はかなり厳しくなっている。昨年同様、新井貴浩との併用になるのではないか。

 メヒアとバティスタはともにドミニカ共和国のカープアカデミーの出身。ともに2016年に入団し、育成枠でプレーしたが、2017年春季キャンプは揃って1軍の日南キャンプに。バティスタは6月3日に支配下登録され、その日の試合で代打本塁打、翌日も代打本塁打と劇的なデビューをし、一躍注目の的となる。11本塁打26打点。得点圏打率.409。特に広島が苦手とするDeNA戦で26打数11安打と大当たりした。今季は、開幕から主軸の活躍が期待される。昨年は内野手登録だったが、今年は外野手登録。外野守備はやや問題があるが、打撃でどこまでカバーできるか。

 メヒアも8月19日に支配下登録されるが目立った活躍はできず。メヒアとバティスタは、来日以来行動を共にしてきたが、1軍デビュー1年目では差がついた。両外国人の2年目の活躍にも注目だ。

(Full-Count編集部)

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