イオンモール座間、3月16日開業へ 座間市

右からざまりん、遠藤市長、村上取締役会長、ハッピーワオン

 日産自動車座間工場跡地に開業する「イオンモール座間」。運営を担うイオンモール(株)は2月7日、同店を3月16日(金)午前9時にグランドオープンすると発表した。オープンに先駆け、座間市とイオン(株)は2月9日、包括連携協定を締結。取組みの一環で、ざまりんが描かれたご当地WAONカードを発行し、支払金額の0・1%が座間市へ寄付される。

 日産自動車座間工場跡地(広野台2の10の4)を活用し、カレスト座間近くにオープンする同店。当初は2015年春に開業予定だったが、神奈川県や座間市、神奈川県警による渋滞対策などで大幅に遅れていた。様々な協議を経て、3年後となる今年、3月16日午前9時にグランドオープンする運びとなった。

 イオンモールとしては、大和に次いで県内2店目。鉄骨造地上3階建で敷地面積は約5万8千平方メートル、売り場面積は約5万3千平方メートル、駐車場台数約2500台といずれも県内最大級だ。

飲食に注力

 コンセプトは、「MY LIVING STYLE FACT0RY」。イオンスタイル座間を核店舗に、紀伊國屋書店、スポーツオーソリティ、H&Mなど約160の専門店が並ぶ。そのうち45店は飲食店で、1階にはイートインやライブ型キッチン、2階にはレストラン街、3階にはフードコートを設置する。

 店舗内には市推奨品・特産品の「ざまみず」や「ざまりんクッキー」(ポエム)、「大凧最中」(菊芳堂)、「石川のとん漬け」(肉の石川)のほか、市公式マスコットキャラクター「ざまりん」のグッズなども置かれる予定。同店担当者は「ファミリー層をターゲットに、飲食分野は特徴を出していきたい」と話す。

関東初が14店

 約160の専門店のうち、14店舗が関東初進出。美容やキッズ用品、飲食などで新業態の店も並び、イオンモール座間ならではのラインナップとなっている。

 近隣住民から期待されていた映画館は、オープン時には開設されないという。同店担当者は「映画館に関しては今後検討していく」と話している。

9分野で連携

 開店を前に、座間市とイオン(株)は2月9日、市民サービス向上と地域活性化をめざした包括連携協定を締結した。

 協定では子育てや災害対策、環境保全など9つの分野で協働活動を推進していくことを明言した。また、取組みの第一弾として、ざまりんとひまわりが描かれた「ざまひまわりWAON」のカードを発行。全国約37万カ所の加盟店で利用でき、支払金額の0・1%が座間市に寄付される。同社は年間百万から150万円の寄付を見込んでおり、市の子育て支援策などに役立てられるという。

 協定締結を受け、遠藤三紀夫市長は「これはスタートライン。日本の地域社会におけるモデルとなれるよう、ウィンウィンの関係を築きたい」と話した。村上教行取締役会長は「2009年から各自治体と協定を結び、座間市で105例目となる。持続可能な発展をめざし、日々の暮らしの向上に寄与できるよう取り組んでいきたい」と決意を新たにした。

課題は渋滞対策

 大型商業施設の開店に期待が高まる一方、近隣住民からは渋滞への懸念の声が上がる。広野台の住民は、「物流センターができて、ただでさえ混んでいるのに」と嘆く。栗原の住民は「栗原は抜け道として使われるだろうし、不安しかない。『道が混んでいるから』という理由で、周辺の小売店へ訪れる客が減ってしまうおそれもある」と口にする。

 座間市は渋滞対策の一環で、市道38号線の芹沢公園北側駐車場付近に信号を設置。1月26日から運用開始した。また、直角に交差していないことから渋滞の一因となっている県道50号線の小松原交差点は、2018年度中に十字路へと改良する予定だ。

 イオンは、店舗東の左折専用レーンを広げ、帰路となる市道13号線から県道50号線にかけては右折レーンを広げるなど、渋滞緩和へ調整を続けてきた。

 開業後はバスでの来店者にポイントを付与し、公共交通機関の利用を呼び掛ける。また、バスの増便へ神奈川中央交通と協議していくという。

3月16日にグランドオープンとなるイオンモール座間の外観

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