訪日客におもてなしを 英検受験料を町が補助 

 箱根町は2018年度から、英検を受験する中高生や町民に対する検定料の補助に乗りだす。20年の東京五輪・パラリンピックや大学入試改革を見据え、町民の語学力を高める狙い。町教育委員会は「外国人観光客に英語で道案内できる人が増えれば」と“おもてなし”の充実につながる効果を期待している。

 対象は中学生以上の町民で、16日発表した18年度当初予算案に約130人分の費用として70万円を計上した。町教委によると、高校生以上も含めた補助制度は県内では例がないという。

 新年度の中学1〜3年生は5級(中学初級程度)から3級(中学卒業程度)の検定料(2500〜3800円、本会場の場合)の全額を補助。大学入試センター試験に替えて20年度から導入予定の「大学入学希望者学力評価テスト」では、英語が「読む・聞く」に加えて「話す・書く」力も評価される見通しのため、中学3年生(新年度76人)は3級の受験を必須にする。

 高校生以上は3級の全額を補助。準2級(高校中級程度、5200円)から1級(大学上級程度、8400円)を受ける人には半額を支給する。定住促進策につなげる狙いもあるため、町内在勤・在学者は対象外とした。

 大学入試改革に加え、外国人観光客が増加している現状も踏まえ、制度を検討してきた町教委は「希望者が多ければ、予算を拡充したい」と説明。19年度以降も継続する考えで、将来的に小学生を対象に加えることも視野に入れている。

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