核保有国を批判 高見氏と朝長氏が対話

 カトリック長崎大司教区大司教の高見三明氏と日赤長崎原爆病院名誉院長の朝長万左男氏は17日、長崎市内で核兵器をテーマに対話した。高見氏は核兵器を「極悪非道な武器」とした上で「自分の身を守るために武器を使ってはいけない。相手が持てばこちらも持つようならば、軍縮は進まない」と核保有国を批判した。

 世界に核廃絶を訴える「ヒバクシャ国際署名」に取り組む「県民の会」が開催。会員や市民ら約140人が参加した。

 高見氏は核への依存を強める米国について「(米国民の)銃を持つことを当然とする考え方が国レベルで核兵器を持つ結果になり、兵器を造ってもうけようとしているように見える」と指摘。朝長氏は「(各国が署名や批准をしている)核兵器禁止条約を国際規範にするため核保有国の若者たちと交流し、地球市民レベルで核廃絶の考え方を広げる必要がある」と語った。

核をテーマに対話する高見氏(左)と朝長氏=長崎市岡町、長崎原爆被災者協議会の講堂

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